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瓦の漆喰にコーキングは使える?屋根修理の正しい方法と注意点

瓦の漆喰にコーキングは使える?屋根修理の正しい方法と注意点


屋根の点検をしていると、「瓦の漆喰が剥がれている」「隙間をコーキングで埋めておいた」というケースをよく見かけます。
しかし、実はこの“漆喰にコーキングを使う”という修理方法は間違いです。
見た目は一時的にきれいになっても、長期的には雨漏りや劣化を早めてしまう原因になります。


漆喰とは?瓦屋根を支える「防水と固定」の重要素材

瓦屋根の棟(むね)や隅部分には、瓦を固定し雨水の侵入を防ぐために「漆喰(しっくい)」が使われています。
漆喰は自然素材の石灰を主成分とし、通気性と防水性を兼ね備えた優れた素材です。
しかし、年月が経つと風雨や紫外線で劣化し、ひび割れや剥がれが起きます。
そのまま放置すると、瓦のズレや雨漏りなど大きな被害につながるため、定期的な点検と補修が欠かせません。


漆喰部分にコーキングを使ってはいけない理由

漆喰が剥がれた箇所をコーキングで埋めると、一見きれいに補修できたように見えます。
しかしこれは短期間しかもたない応急処置に過ぎず、数年以内に再び不具合が起こるケースが多いのです。

コーキング補修がNGな理由

  1. 通気性が失われる
     漆喰は“呼吸する素材”です。コーキングで密閉してしまうと内部に湿気がこもり、下地の木材が腐る原因になります。
  2. 温度変化に追従できない
     屋根は日中の温度差で伸び縮みします。コーキングは固く、動きについていけずにひび割れや剥がれを起こします。
  3. 中の劣化を隠してしまう
     表面がきれいに見えても、内部では漆喰が崩れて瓦が不安定な状態になっていることがあります。

正しい屋根修理方法は「漆喰の塗り直し」

瓦屋根の漆喰補修では、古い漆喰を撤去して新しく塗り直すのが正しい方法です。
表面を上塗りするだけでは、すぐに再劣化するためおすすめできません。

正しい施工手順は次の通りです。

  1. 劣化した漆喰を丁寧に撤去する
  2. 下地(土や瓦の状態)を点検する
  3. 新しい漆喰を均一に塗り直す
  4. 乾燥と通気性を確認して仕上げる

この工程を職人がきちんと行えば、10年以上長持ちする仕上がりが可能です。


コーキングを使うのは限定的な場合のみ

コーキング(シーリング)は、瓦が割れている箇所板金の継ぎ目部分など、
応急処置として使用することはあります。
ただしそれはあくまで一時的な対応であり、漆喰の代用にはなりません。
屋根全体に使用するのは避けるべきです。


自己判断の補修は危険!専門業者に相談を

屋根の漆喰は、高所作業であり専門知識が必要です。
間違った補修は、数年後に雨漏りや棟瓦の崩れを引き起こすリスクがあります。
「見た目がきれいになったから大丈夫」と思っても、内部では劣化が進んでいることが多いのです。

岐阜・大垣・西濃地域で屋根修理を検討されている方は、
瓦・漆喰・防水の知識を持った専門業者に点検を依頼しましょう。
希塗匠では、屋根の状態を丁寧に診断し、必要な部分だけを最適な方法で補修します。


まとめ

  • 瓦の漆喰にコーキングは使わない
  • 正しい修理は「古い漆喰を撤去して塗り直し」
  • コーキングは応急処置として一部にのみ使用
  • 放置は雨漏り・瓦のズレ・下地腐食の原因に
  • 点検と修理は専門職人に相談を

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